R言語のパッケージのインストールの仕方についてまとめました。
この記事では、以下のようにCRANだけでなくや他のgit等のリモートリポジトリからパッケージをインストールする手順を解説しています。
- CRAN
- GitHub
- Bioconductor
この記事で用いるプログラミングコードは以下からダウンロードできます。
R言語 パッケージのインストール
パッケージのインストール
R言語では関数を実行することでパッケージをインストールすることができます。
CRANやGitHub用の様々なインストール用の関数があります。
CRAN
次の関数install.packagesでCRAN上のパッケージをインストールすることができます。
contriburl = contrib.url(repos, type),
method, available = NULL, destdir = NULL,
dependencies = NA, type = getOption("pkgType"),
configure.args = getOption("configure.args"),
configure.vars = getOption("configure.vars"),
clean = FALSE, Ncpus = getOption("Ncpus", 1L),
verbose = getOption("verbose"), libs_only = FALSE,
INSTALL_opts, quiet = FALSE, keep_outputs = FALSE, …)
関数install.packagesの引数は次の通りです。
pkgs | パッケージ名のcharacter型のベクトル |
lib | インストール先のlibraryのディレクトリを表すcharacter型のベクトル。 |
repos | character型のベクトル。インストールの際のリポジトリのURL。 |
contriburl | リポジトリにおけるcontribのURL。 |
method | ダウンロードの方法。 |
available | available.packagesで返される行列。リポジトリで利用可能なパッケージのリストを返す。 |
destdir | ダウンロードしたパッケージを保存するディレクトリ。 |
dependencies | logical型。インストールする対象のパッケージが依存するパッケージもインストールするかどうか指定する。 |
type | character型。ダウンロード、インストールするパッケージの型を指定する。 |
configure.args | パッケージに含まれるconfigureファイルに渡す引数。 |
configure.vars | パッケージに含まれるconfigureファイルに渡す変数。 |
clean | logical型。インストールの際の中間ファイルを除去するかどうか指定する。 |
Ncpus | 1つ以上のパッケージをインストールする際に実行させる並行プロセス数。 |
verbose | logical型。インストールの進捗を返すかどうか。 |
libs_only | logical型。libs-onlyオプションを適用するかどうか。 |
INSTALL_opts | インストールの際のR CMD INSTALLに渡すオプションを表すcharacter型のベクトル。 |
quiet | logical型。アウトプットの量を減らすかどうか。 |
keep_outputs | logical型。現在の作業ディレクトリでのパッケージのインストールする際のアウトプットを保つかどうか。 |
... | download.fileまたは他の関数に渡す引数。 |
GitHub
次のパッケージdevtoolsの関数install_githubでGitHub上のパッケージをインストールすることができます。
関数install.packagesの引数は次の通りです。
repo | リポジトリのURL。"username/repo[/subdir][@ref|#pull]"のように与える。 |
username | リポジトリのユーザー名。 |
ref | gitの参照先。デフォルトで"master"。 |
subdir | リポジトリ中のパッケージを含むサブディレクトリ。 |
auth_token | プライベートリポジトリにアクセスする際のアクセストークン(PAT)。 |
host | GitHubのAPIホスト。 |
quiet | logical型。この関数により生じるアウトプットをなくすかどうか。 |
... | installに渡すその他の引数。 |
Bioconductor
次のパッケージBiocManagerの関数installでBioconductor上のパッケージをインストールすることができます。
関数installの引数は次の通りです。
pkgs | パッケージ名のcharacter型のベクトル。 |
... | install.packagesに渡すその他の引数。 |
site_repository | character型のベクトル。インストールする際に指定したリポジトリ名の中で対象のパッケージを検索する。 |
update | logical型。更新されてないパッケージをアップデートするかどうか。 |
ask | logical型。パッケージのアップデートの前にユーザーに促すかどうか。 |
checkBuilt | logical型。インストールするパッケージのバージョンを確認するかどうか。 |
force | logical型。パッケージの再ダウンロードを強制するかどうか。 |
version | インストール時のBioconductorのバージョンを表すcharacter型。 |
実行例
CRAN、GitHub、Bioconductorからパッケージをインストールする手順を以下にまとめました。
CRAN
CRANからパッケージをインストールする手順を見ていきます。
Rに標準で実装されている関数install.packagesを用いることで、CRAN上のパッケージをインストールすることができます。
install.packagesを実行すると、次の画像のようにコンソールにパッケージのインストールに関する情報が表示されます。
1 | install.packages("ggplot2") |
インストールが完了すると、ggplot2の関数が実行できるようになります。
試しに関数ggplotを実行すると、Plotsのタブにggplot用のプロットエリア描画されます。
1 | ggplot2::ggplot() |
また、次のように複数のパッケージを同時にインストールすることもできます。
1 | install.packages(c("ggplot2", "dplyr")) |
libraryを用いると、パッケージ名::のようにコロン2つ付けないで、関数やオブジェクトを扱えるようになります。
1 2 | library(ggplot2) ggplot() |
GitHub
次にGitHubでパッケージをインストールする方法を紹介します。
GitHub上のパッケージをインストールするには、事前にinstall.packagesでdevtoolsをインストールする必要があります。
1 2 | install.packages("devtools") library(devtools) |
パッケージdevtoolsには、関数install_githubがあり、GitHub上のパッケージをインストールが可能です。
次を実行することで、GitHub上のパッケージdplyrをインストールすることができます。
1 | install_github("tidyverse/dplyr") |
Rtoolsがインストールされていない場合は、上を実行するとRtoolsのインストールを行うかどうかのポップアップが表示されます。
Rtoolsのインストールが完了すると下の画像のように、GitHubからのパッケージのインストールが開始されます。
System command 'Rcmd.exe' failedというエラーが出る場合は、いったんエディターを再起動してください。
Bioconductor
最後にBioconductor経由でのインストールの仕方について見ていきます。
Bioconductorには、遺伝子に関する様々なパッケージがあります。
Biostringsというゲノム配列に関するパッケージをインストールするには、次のように事前にBiocManagerというパッケージをインストールします。
1 2 | install.packages("BiocManager") library(BiocManager) |
インストールが完了したら、BiocManagerの関数installで対象のパッケージをインストールします。
1 | install("Biostrings") |
実行すると、次の画像のようにBiostringsがインストールできたことがコンソールに表示されます。
まとめ
R言語でパッケージをインストールする方法を紹介しました。
CRAN上のパッケージをインストールしたい場合は、関数install.packages、GitHubはパッケージdevtoolsの関数install_github、BioconductorはパッケージBiocManagerの関数installを用います。